米ウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=矢内純一】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、午前9時35分現在は前日比129ドル23セント安の3万9317ドル26セントで推移している。その後、下げ幅は一時200ドルを超えた。前日に683ドル高と大幅に反発した後で、主力株の一部に戻り待ちの売りが先行している。このところ株式相場の値動きが荒く、週末を前に持ち高を減らす動きも出やすい。

前週後半以降、株式相場の荒い値動きが続いている。変動率の高さを嫌気し、持ち高調整や利益確定の売りが出ている。「恐怖指数」とも呼ばれる米株の変動性指数(VIX)は今週前半と比べて低下しているものの、依然として不安心理が高まった状態とされる20を上回る。米国の景気や金融政策の先行きに対する警戒もくすぶる。

半導体受託生産の台湾積体電路製造(TSMC)が9日に発表した7月の売上高は、人工知能(AI)向けなどが好調で前年同月に比べ44.7%増えた。ダウ平均の構成銘柄ではないが、TSMCの主要顧客であるエヌビディアは買いが優勢になる場面がある。半導体銘柄の業績期待は投資家心理の支えとなっている。

ダウ平均の構成銘柄ではアムジェンやスリーエムが安い。ウォルト・ディズニーとナイキも下げている。一方、アマゾン・ドット・コムとマイクロソフトが上昇している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。

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