【ブリュッセル=共同】欧州連合(EU)欧州委員会は5日、中国系動画投稿サービス「TikTok(ティックトック)」の簡易版アプリ「TikTok Lite(ライト)」について、運営会社が欧州でサービスの一部から撤退すると発表した。巨大IT規制「デジタルサービス法(DSA)」に対応し、動画の視聴に応じてポイントを付与する報酬制度を取りやめる。
欧州委は、未成年者への中毒性リスクがあるとして、報酬制度を問題視。4月にDSAに基づく正式な調査を始めた。運営会社は暫定的なサービス停止を発表していた。
欧州委によると、運営会社は報酬制度の取りやめと、類似のサービスを提供しないことを約束した。法的拘束力があり、違反すれば制裁金を科される可能性がある。
ベステアー上級副委員長は「常習性をもたらす設計は、利用者の幸福を危険にさらす」と指摘し、運営会社の法令順守の取り組みを注視する意向を示した。
欧州委はDSAに基づき、巨大ITへの監視を強めている。7月には、米短文投稿サイトX(旧ツイッター)について、青色の認証マークが著名人らへの成り済ましに悪用され、利用者を惑わせているとして、DSAに違反しているとの暫定的な見解を公表した。
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