【ロンドン=為広剛】英石油大手BPが30日発表した2024年4〜6月期決算は、純損益が1億2900万ドル(約200億円)の赤字(前年同期は17億9200万ドルの黒字)だった。ドイツ西部の製油所などで約13億ドル(約2000億円)の減損損失を計上したことが響いた。
特殊要因を除く調整後の純利益は6%増の27億5600万ドルと収益力は回復した。前年同期に比べ、原油相場が上昇したことなどが追い風となった。本業で稼いだ現金を示す営業キャッシュフローは81億ドルの黒字で29%増えた。純有利子負債は226億ドルと24年3月末から14億ドル減少した。
最終損益が赤字になったのは、主にドイツ西部ゲルゼンキルヘンなどの製油所で減損損失を計上したため。欧州で電気自動車(EV)シフトが進んでいることなどから石油需要の減退が見込まれ、処理能力を縮小する。3月に同製油所での原油処理能力を日量26万5000バレルから3割以上減らす計画を打ち出していた。
BPは同日、1株当たりの四半期配当は8セントと1〜3月期より0.73セント増やすことを決めた。決算発表を受け、30日のロンドン株式市場で同社の株価は一時、前日比3%高を付けた。終値は0.3%下落した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。