【アトランタ=赤木俊介】米労働省が30日発表した6月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人件数(季節調整済み、速報値)は818万4000件だった。前月から4万6000件減少し、市場予測(810万件)を上回った。
6月は政府部門を除く求人件数が前月から10万2000件減った。製造業は10万件、建設業は7万1000件それぞれ求人件数が減った。一方、飲食・宿泊サービスの求人件数は12万件増えた。物流サービスも6万2000件増えた。
6月の解雇件数(政府部門は除く)は前月比で17万5000件減り、142万件だった。採用件数(政府部門は除く)は498万3000件と、前月から30万8000件減少した。
労働省が7月5日発表した6月の雇用統計をもとに計算すると、同月は失業者1人に対し約1.20件の求人があった。失業者に対する求人件数は2021年6月以来、3年ぶりの低水準だった。
米インディード・ハイアリングラボのエコノミスト、ニック・バンカー氏は「採用は急激に減り続けている」と指摘。一方、レイオフ(一時解雇)のペースも低いため「労働市場は採用と解雇が共に抑えられた状態で均衡するかもしれない」と分析した。
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