ハイブは子会社の代表との対立など内紛を抱える

【ソウル=藤田哲哉】韓国芸能事務所大手のHYBE(ハイブ)は24日、朴智援(パク・ジウォン)最高経営責任者(CEO)が辞任すると発表した。同社は子会社「ADOR(アドア)」代表との対立など内紛を抱え、人気アイドルグループを相次ぎ世に送り出したビジネスモデルのひずみが露呈したことが背景にあるとみられる。

近く株主総会と取締役会を開いて正式に決める。ハイブは朴氏が「グローバル事業の本格的な拡張と新成長戦略は、新たなリーダーシップを中心に推進されることが望ましい」と判断して辞任を決めたと明らかにした。

後任CEOには李宰相(イ・ジェサン)氏が就任する。李氏は韓国の現代自動車や米グーグルなどを経て、2018年にハイブの前身会社に入社した。ハイブでは事業戦略や投資全般で中核的な役割を果たしてきた。韓国内だけでなく海外での事業戦略や運営まで幅広く手掛けてきた「エンターテインメント産業の専門家」とされる。

後任CEOに就任する李宰相(イ・ジェサン)氏=ハイブ提供

ハイブは人気男性アーティスト「BTS(防弾少年団)」の活動休止を受け2024年1〜3月期の連結決算は大幅な営業減益になった。人気アイドルグループ「NewJeans(ニュージーンズ)」を育てたアドアのミン・ヒジン代表との対立が4月ごろから表面化し、朴氏は「株主に迷惑をかけた」と謝罪していた。

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