地中海の島キプロスは、多数派のギリシャ系住民と少数派のトルコ系住民の対立が激しくなる中、50年前の1974年7月、トルコがトルコ系住民の保護を理由に北部に侵攻しました。

その後、北部は北キプロスとして一方的に独立を宣言し、ギリシャ系住民の多い南部と分断された状態が続いています。

侵攻から50年になるのにあわせて南部では20日、ギリシャのミツォタキス首相が出席して追悼式典が開かれ、「ギリシャは常にキプロスの側に立つと約束する。私たちはキプロスが再統合されるまで闘いをやめない」などと述べ、分断の解消を訴えました。

一方、トルコだけが国家承認する北部では、記念の式典が開かれ、トルコのエルドアン大統領は「50年前、トルコはトルコ系住民を見捨てないことを全世界に示した。北キプロスの承認と2国家解決に向けた努力を決意をもって続ける」と述べ、北キプロスの独立をあらためて主張しました。

侵攻から半世紀がたったいまも南北の再統合を訴えるギリシャと北部の独立を主張するトルコの間で溝は深く、対立が続いています。

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