アメリカ議会下院は20日、ウクライナへの追加の軍事支援のための緊急予算案を可決したのに続き、イスラエルを支援する緊急予算案の採決を行い、賛成366票、反対58票の超党派による賛成多数で可決しました。

予算案は総額およそ263億ドル、日本円にして4兆円余りで、イスラエルの防空システムの補充や弾薬の製造能力の強化といった軍事支援、それに人道支援などに充てるとしています。

今後、上院でも可決されれば、バイデン大統領の署名を経て成立することになります。

オースティン国防長官は「イスラエルの、イランやその関連勢力からの防衛を支援することになる」とコメントしています。

イランとイスラエルは緊張が高まっています。

4月13日から14日にかけてイランは、イスラエルに向けて大規模な攻撃に踏み切り、イスラエル軍は、ほとんどを迎撃したとしています。

イランのほか、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラからの攻撃もあり、支援が実現すれば、イスラエルは防空能力強化などをはかるものとみられます。

アメリカ国内では、ガザ地区での民間人の犠牲が増え続ける中、イスラエルへの支援に批判的な声もあります。

ただ、議会ではイスラエルへの支援を早急に進めるべきだという声が強まっていました。

イスラエル首相「大変ありがたい支援」

アメリカ議会下院がイスラエルへの追加支援のための緊急予算案を可決したことを受けて、イスラエルのネタニヤフ首相はSNSで「アメリカ議会は、イスラエルへの強力な超党派の支持を示し、西洋文明を守る、大変ありがたい支援法案を圧倒的多数で可決した。友人たちよありがとう、アメリカよありがとう!」と投稿しました。

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