▼シークレットサービス 米大統領をはじめ要人を警護する組織。1865年に財務省に設けた。当時は南北戦争の混乱のさなかで米国に流通する紙幣の3分の1が偽造だったとされ、偽札の摘発が主な目的だった。1901年にマッキンリー大統領が銃撃により亡くなったのを機に、連邦議会がシークレットサービスに大統領警護を要請した。

その後、2001年の米同時テロを受けて設立した国土安全保障省に移管された。同省はテロ攻撃などに備えるため、シークレットサービスや沿岸警備隊といった組織を統合した。シークレットサービスは対象を徐々に拡大し、外国大使館や国際会議などでの警護も請け負う。足元の人員は8000人以上に上る。

シークレットサービスの予算は年々増加している。25会計年度(24年10月〜25年9月)の予算案は32億ドル(約5000億円)となり、5年間で2割ほど増えた。トランプ氏が大統領に就いていた17年には、同氏が頻繁にリゾート施設を訪れた影響により年度途中で警護費用が底を突く事態が生じた。

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