中国とフィリピンは南シナ海を巡り対立する(3月、フィリピンの補給船に放水する中国当局の船)=ロイター

【北京=共同】中国の自然資源省は、南シナ海のアユンギン礁周辺に生息するサンゴの生態系に関する調査を行い、8日に報告書を発表した。新華社が伝えた。周辺海域ではサンゴ礁の面積が著しく減少しており、フィリピンの軍拠点が「生態系を致命的に破壊している」と批判した。

両国は南シナ海で領有権を巡り争っており、環境分野にまで飛び火した格好。フィリピンはアユンギン礁で、わざと座礁させた老朽艦を軍拠点としている。

人工衛星や現地調査のデータを基にまとめた報告書は、海水中に含まれる重金属や油類などが記録的に大量だったと指摘。老朽艦が原因で「サンゴの成長と回復が抑制されている」と非難した。フィリピン側が老朽艦を撤去すれば「サンゴ礁への危害」を防ぐことができると結論付けた。

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