【ワシントン、イスタンブール=時事】米ABCテレビは18日、米当局者の話として、イスラエルがイランに攻撃を行ったと伝えた。イランの複数のメディアによると、中部イスファハンの軍事施設近くで3回の爆発音が聞こえたほか、周辺では複数のドローンが撃墜されたという。イランが13日に行ったドローンや巡航・弾道ミサイルによる対イスラエル大規模攻撃の報復とみられる。

被害の詳細は不明だが、イスラエルの攻撃で甚大な被害が生じれば、イランが対抗措置としてイスラエルへの軍事行動に再び踏み切り、本格的な衝突に発展する恐れもある。

イスファハン州にはウラン濃縮活動を行うナタンズの核施設などがある。イランのメディアによると、同州など幾つかの州で防空システムが作動。首都テヘランのほか、北、中、西部を中心に航空機の離着陸が中断されている。

イランによる先のイスラエル攻撃は、在シリア大使館が1日に空爆を受け、死傷者が出たことへの「報復」として行われた。米英などが防衛に加わり、ほとんどのドローンやミサイルが撃墜された。イスラエルの戦時内閣は報復を宣言していたが、規模や時期は協議中としていた。

イランのアブドラヒアン外相は18日、国連安保理の会合で「イランの対抗措置は終了しており、イスラエルが違法な武力行使に及んだ場合には、それを後悔させるための断固とした対応を取る」と表明。イスラエルの反撃をけん制していた。

イスラエルの後ろ盾である米国をはじめとする国際社会は、情勢悪化を回避するため、イスラエルに自制を強く求めていた。

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