ウォール街

【NQNニューヨーク=稲場三奈】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前9時35分現在は前週末比242ドル67セント高の3万9361ドル53セントで推移している。フランスの選挙の結果が伝わり、極右が大差で勝利するとの警戒感が和らいだことから投資家が運用リスクをとる姿勢を強めている。新たな四半期が始まり、新規資金が流入しているとの指摘もある。

6月30日に実施された国民議会(下院)選挙の初回投票では極右・国民連合(RN)が優勢だったものの、市場が懸念していたほどの大勝ではなさそうだとの受け止めが広がっている。政局が混乱するとの見方が和らいだことから1日の欧州株式市場ではフランス株やドイツ株が強含み、米株にも買いが波及している。

もっとも、ダウ平均の上値は重い。1日の米債券市場では長期金利が4.4%台前半と前週末の終値(4.39%)を上回っている。金利と比べた株式の相対的な割高感が意識されているのは米株相場の重荷となっている。

個別では、メルクやJPモルガン・チェースが上昇している。ボーイングも高い。朝方、航空機部品のスピリット・エアロシステムズを買収することで最終合意に至ったと発表した。半面、キャタピラーやユナイテッドヘルス・グループ、ホーム・デポは下げている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。

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