先月27日に開かれたアメリカ大統領選挙の初めてのテレビ討論会で、バイデン大統領は声がかすれ、ことばに詰まる場面が目立つなど安定さを欠き、有力紙、ニューヨーク・タイムズが社説で選挙戦からの撤退を求めるなど、波紋が広がっています。
CBSテレビなどが、討論会の直後の2日間に有権者1100人余りを対象に行った世論調査によりますと、「バイデン氏は再選を目指すべきか」という質問に「目指すべきではない」と答えた人が72%にのぼり、ことし2月の時点より9ポイント増えました。
また、民主党支持層のあいだでも「再選を目指すべきではない」と回答した人が46%と半数近くにのぼりました。
ホワイトハウスによりますとバイデン大統領は30日の日曜日、ワシントン郊外のキャンプ・デービッド山荘で家族と過ごしています。
NBCテレビが29日、バイデン氏が今後の選挙活動について家族と話し合う予定だと伝えたのに対し、ホワイトハウスの広報担当者は「討論会より前から山荘で過ごすことは予定されていた」と反論しました。
ただ、バイデン氏は、みずからの進退に関わる重要な決断を家族との時間を過ごしたあとに下してきたとされることから、さまざまな臆測を呼んでいます。
ペロシ元下院議長「一度の討論会で判断を下すべきではない」
与党・民主党内の一部から選挙戦からの撤退を求める声もあがるなか、党の重鎮らは30日、バイデン氏への支持を改めて表明しました。
このうち、CNNテレビに出演したペロシ元下院議長は「一度の討論会をもって判断を下すべきではない。大統領だったときの実績こそが問われる」と述べて、バイデン氏の立候補を支持する姿勢に変わりないことを強調しました。
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