ウクライナへの全面侵攻を続けるロシアで、警察が逮捕した容疑者に対して軍への入隊を持ちかけている事案があることが分かった。実際に入隊したロシア兵(28)が、ウクライナ東部ドネツク州で朝日新聞の取材に証言した。

 このロシア兵は今年5月、東部の激戦地である、同州アウディーイウカから西方へ突撃任務に出た際にウクライナ軍に捕まり、捕虜となった。捕虜の一時収容施設で取材に応じた。

 今年2月、故郷の町で警察に大麻の所持容疑で逮捕された直後、ロシア軍に入隊する契約書にサインすれば、刑事手続きをしないと持ちかけられたという。入隊に応じ、最前線に送られた。

 ロシアでは、解体された民間軍事会社「ワグネル」や国防省が刑務所で受刑者を勧誘して、兵士を集めていることが分かっている。(ウクライナ東部ドネツク州=杉山正)

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