中国の無人月面探査機「嫦娥6号」(じょうが・ろくごう)は月の裏側に着陸して岩石や土壌などを採取し、25日にはそのサンプルを収めたとするカプセルが地球に帰還しました。

中国国家宇宙局の卞志剛副局長は、27日の記者会見で「嫦娥6号が着陸したのは月の南極の最大で、最も深く、最も古いクレーターであり、採取したサンプルの研究によって太陽系や月の成り立ちのさらなる解明が期待できる」と述べ、ミッションの意義を強調しました。

そのうえで、各国の研究者によるサンプルの研究申請を歓迎するとして、国際協力を進める姿勢をアピールしました。

どれだけのサンプルが回収できたかは28日公表するとしています。

一方、国際月探査プロジェクト「アルテミス計画」を中国を排除する形で進めるアメリカについて、卞副局長は「中国の宇宙開発の成果は中国人の努力と知恵で実現した。その発展は阻めない」と述べ、対抗姿勢を鮮明にしました。

中国は今後、有人の月面着陸や月面基地の建設を計画していて、月をめぐるアメリカとの競争は一層激しくなりそうです。

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