【NQNニューヨーク=矢内純一】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反発し、前日比15ドル64セント高の3万9127ドル80セント(速報値)で終えた。アマゾン・ドット・コムやアップルなどハイテク株が上昇し、ダウ平均を支えた。半面、米連邦準備理事会(FRB)の利下げを巡る不透明感が重荷となり、ダウ平均は下げる場面があった。

ダウ平均の構成銘柄では、アナリストが目標株価を引き上げたアマゾンの上昇が目立った。時価総額は一時、2兆ドルを超えた。アナリストが投資判断を引き上げたアップルにも買いが入った。前日に売られていたウォルマートとホーム・デポも上昇し、指数を支えた。

一方、午前の取引でダウ平均は200ドルあまり下げる場面があった。FRB高官から利下げ転換に慎重な発言が相次いでおり、利下げ時期が市場の想定よりも遅くなるとの警戒があった。ダウ平均の構成銘柄では、アムジェン、シェブロン、トラベラーズが下げた。

週内には11月の米大統領選に向けた候補者によるテレビ討論会が開かれるほか、FRBが重視する個人消費支出(PCE)物価指数の5月分の発表がある。目先の材料を見極めたい雰囲気もあって、持ち高を一方向に傾ける動きは限定的だった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比87.502ポイント高の1万7805.156(速報値)で終えた。新興電気自動車(EV)のリヴィアン・オートモーティブが大幅高となった。独フォルクスワーゲン(VW)がリヴィアンに投資すると発表し、経営を巡る過度な不安が後退した。

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