イスラエル軍は24日、軍トップのハレビ参謀総長が前日にパレスチナ自治区ガザ最南部ラファを訪れた際、イスラム組織ハマスのラファでの戦力を「解体したと言える段階に近づいている」と述べたと発表した。

 5月上旬にラファでの地上作戦を開始した軍は、これまで4大隊から成るとされるハマスのラファの部隊のうち2大隊をすでに解体したとしてきたが、今回、それが4大隊全てに及んだ形だ。ハレビ氏は、ハマスの戦闘員はまだ残っているが、「もはや戦闘部隊として機能していない」との見方を示した。

 「ハマス壊滅」を掲げるネタニヤフ首相は23日、ガザでのハマスとの戦いについて、「激しい戦闘の局面はまもなく終わる」と主張。こうしたイスラエル側の発言に対し、ガザのハマス幹部は24日、中東の衛星放送局アルジャジーラの取材に「占領者(イスラエル)が目標を達成したと言うのなら言わせておけばいい」と突き放した。

 一方、イスラエルのガラント国防相は24日、訪問先のワシントンでブリンケン米国務長官と会談した。米国務省によると、ブリンケン氏はガラント氏に対し、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの紛争の拡大を避け、外交的な解決を探ることが重要だと伝えたという。(エルサレム=根本晃、ワシントン=下司佳代子)

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