欧州連合(EU)加盟国の閣僚理事会は21日、ロシアの全面侵攻にさらされるウクライナと隣国モルドバのEU加盟交渉について、今後の手続きの枠組みを承認した。25日のEU加盟国の閣僚らによる政府間会議で、正式に加盟交渉を開始する見込み。ただ、交渉自体は少なくとも数年かかるとみられる。
ウクライナとモルドバは2022年2月のウクライナ侵攻直後にEU加盟を申請。EUの行政を担う欧州委員会は昨年11月、両国の加盟交渉を開始するよう勧告していた。ウクライナの加盟交渉については、ロシアに融和的なハンガリーのオルバン首相が反対姿勢を見せていたが、昨年12月のEU首脳会議でハンガリーが採決を棄権し、交渉開始が決まった。
ハンガリーは7月1日から半年、加盟国の閣僚らでつくるEU理事会の議長国になる。ロイター通信は、欧州委にはハンガリーが議長国となる前に交渉開始に持ち込む狙いがあったと伝えている。(ブリュッセル=森岡みづほ)
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