【ナイロビ=共同】南アフリカの与党アフリカ民族会議(ANC)を率いるラマポーザ大統領の2期目の就任式が19日、首都プレトリアで開かれた。5月の総選挙で1994年の民主化以来初めて過半数を割ったANCは白人主体の民主同盟(DA)などとの連立で政権維持にこぎ着けたが、各党間の協議次第で経済・外交政策の変更を迫られる可能性もある。
ラマポーザ氏は就任式で宣誓し「(連立政権は)新時代の始まりであり、協力して諸課題の解決に当たらなければならない」と演説した。
ラマポーザ政権はパレスチナ自治区ガザで民族大量虐殺を行ったとして、イスラエルを国際司法裁判所(ICJ)に提訴したが、親欧米のDAは反発する。
アパルトヘイト(人種隔離)下で白人が取得した土地の再分配を巡っても隔たりがあり、政策調整や組閣交渉が続いている。
ANCは17日、DAのほか、黒人のズールー人主体のインカタ自由党(IFP)、カラード(混血)の支持を受ける右派の愛国同盟(PA)の連立参加を正式発表。カラードから支持される少数政党「GOOD」の参画も明らかにした。
故マンデラ元大統領が率いて人種隔離撤廃を主導したANCは格差拡大や汚職まん延に対応できずに国民の反発を受け、総選挙では下院400議席中159議席にとどまった。
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