【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(6月19日の動き)

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ウクライナ情勢 ロシアによる軍事侵攻 最新情報・解説 - NHK特設サイト

“ロシアが東部全線で前進か” 英国防省分析

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナでは19日も各地でロシア側による攻撃があり、地元の州知事らによりますと東部ハルキウ州と南部ヘルソン州であわせて住民2人が死亡、4人がけがをしました。

東部の前線を中心にウクライナ軍とロシア軍の激しい攻防が続く中、イギリス国防省は18日、ロシア軍が東部ドネツク州のアウディーイウカから北に20キロほどの集落を掌握したとみられるという分析結果を明らかにしました。

この地域ではことし2月にロシア軍が東部の拠点、アウディーイウカを掌握して以降激しい戦闘が続き、ロシア軍が攻勢をかけて徐々に前進しているとしています。

その上で、新たな集落を掌握することで、ウクライナ軍の東部への主要な補給路の1つが危険にさらされつつあると分析していて、ウクライナにとって厳しい戦闘が続いているものとみられます。

ロシアと北朝鮮 第3国からの攻撃時 相互支援行う新条約に署名

24年ぶりに北朝鮮を公式訪問したロシアのプーチン大統領は、19日、キム・ジョンウン(金正恩)総書記と首脳会談を行い、その後、両首脳は包括的戦略パートナーシップ条約に署名しました。

プーチン大統領は、共同記者発表で、条約には第三国からの攻撃があった場合、相互に支援を行うことが盛り込まれていると明らかにしました。

そのうえで「アメリカなどNATOは高精度の長距離兵器やF16戦闘機などロシア領を攻撃するための兵器を供与するとし、すでにそれは起きている。北朝鮮との軍事技術協力の発展は排除しない」と述べました。

ロシアとしては、ウクライナへの軍事侵攻が長期化する中、条約によって、砲弾やミサイルなどの供与が指摘される北朝鮮との軍事協力を正当化し拡大させたい思惑とみられます。

これに対し、キム総書記は「両国は、同盟関係という新たな高いレベルに達した」と述べ、軍事協力も含めた関係強化を強調しました。

北朝鮮としては、後ろ盾であるロシアの役割拡大を誇示し、安全保障協力を進める日米韓3か国をけん制したいねらいがあるとみられます。

一方、アメリカ国務省の報道担当者は19日、両首脳が新たな条約に署名したことなどについて、NHKの取材に対し、「両国の協力関係が深まることは朝鮮半島の平和と安定の維持やウクライナ支援に関心を持つすべての人々にとって大いに懸念すべきことだ」と述べました。

ロシアと北朝鮮は軍事的な協力関係を一段と高めたかたちで、日本を含む各国で安全保障上の懸念がさらに強まるものとみられます。

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