中国の李強首相は、ニュージーランドとオーストラリアを訪問したあと最後の訪問先としてマレーシアを訪れ19日、アンワル首相と会談しました。

中国外務省によりますと、この中で李首相は「ことしは両国の国交樹立から50年だ。緊密なハイレベルの交流を維持し、各分野での協力を引き続き深めていきたい」と述べ、貿易や観光などを通じて関係をさらに強化していく考えを示しました。

これに対しアンワル首相は「両国の友好を重視する」としたうえで、TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、中国の加入を改めて歓迎したということです。

一方、両国の間でも続く南シナ海の領有権争いについては中国とASEAN=東南アジア諸国連合の関係国で自主的かつ適切に処理し、対話と協力を通じて2国間で解決すべきだという認識で一致したとしています。

中国としては、領有権をめぐってフィリピンと対立する中、ASEANの国々の取り込みをはかるとともに、フィリピンへの関与を強めるアメリカをけん制した形です。

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