【ロンドン=大西康平】英統計局が19日発表した5月の消費者物価指数は前年同月比で2.0%上昇した。2021年7月以来2年10カ月ぶりの低水準となった。イングランド銀行(BOE)が物価目標とする2%に到達した。
伸び率は前の月に比べて0.3ポイント低くなった。鈍化するのは4カ月連続となる。ロンドン証券取引所を運営する英LSEGが集計した市場予想の2.0%と同じだった。
品目別のインフレ率では、食品・非アルコール飲料が1.2ポイント下がり1.7%、衣類・履物が0.7ポイント低下の3%と、モノの価格を中心に幅広い分野でインフレ抑制が進んだ。
エネルギーや食品などを除くコア指数の伸び率も0.4ポイント低下の3.5%と、21年10月以来2年7カ月ぶりの低さとなった。
BOEは20日、政策金利を発表する。根強いインフレの要因となっていた賃金上昇率が4月に6%といまだ高水準なことから、7会合連続で据え置く見通しだ。市場では9月の利下げ開始との見方が広がる。
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