フィリピン政府は17日、南シナ海でフィリピンが実効支配するセカンド・トーマス礁の軍の拠点に向かった輸送船が、中国海軍や海警局、それに海上民兵の船によって妨害されたと発表しました。
一方、中国海警局はフィリピンの船が不法に侵入したことから取締りを行ったと発表し、海警局の船に故意に衝突してきたため船体にこすり傷ができたと主張していました。
こうした中、フィリピン軍の広報局長は18日「海警局の船が高速で意図的に衝突してきた」としたうえで、輸送船に乗っていた軍人1人が大けがをしたと明らかにしました。
軍人は搬送されて治療を受けたということで、広報局長は「合法的な人道支援活動への攻撃は容認できない」と非難し中国側の自制を求めました。
また、この問題を受けてフィリピンのラザロ外務次官は18日、アメリカのキャンベル国務副長官と電話会談しました。
会談では南シナ海でのフィリピンの公船などに対する武力攻撃が、アメリカによる防衛義務を定めた相互防衛条約の適用範囲であることを再確認したうえで「中国の危険な行動が地域の平和と安定を脅かしている」と中国をけん制しました。
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