イスラエル 戦時内閣が解散 極右政党の影響力が強まるか

イスラエルメディアは17日、ネタニヤフ首相がガザ地区での軍事作戦にあたって重要な意思決定をしてきた戦時内閣を解散したと報じました。

戦時内閣は去年10月に野党も加わって発足しましたが、今月初めに中道派のガンツ前国防相が離脱し、挙国一致という意味合いが失われていました。

今後、重要な意思決定は首相やガラント国防相、そして関係する高官による小規模な会議で協議されるとみられています。

ただ市民から早期の選挙を求める声も高まるなか、政権維持を優先するネタニヤフ首相が、連立政権に参加する極右政党の閣僚にこれまで以上に配慮し、その影響力が強まることも予想されます。

極右政党の閣僚からはイスラム組織ハマスとの停戦と人質解放に向けた交渉に反対する意見があがっていて、交渉の行方にも影響を与えそうです。

ガザ地区の保健当局 “死者は3万7347人に”

一方、イスラエル軍は人道支援物資の搬入のためにガザ地区南部の主要道路沿いで軍事活動を一時的に停止すると発表したあとも、南部ラファや中部で攻撃を続けています。

ガザ地区の保健当局は17日、イスラエル軍の攻撃で過去24時間に10人が死亡し、これまでの死者は3万7347人にのぼったと発表しています。

またイスラエル北部では隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの間で攻撃の応酬が激化しています。

こうした中、アメリカの特使が17日、エルサレムでネタニヤフ首相と会談し、ヒズボラとの戦闘について協議したとみられ、紛争の拡大を防げるかが焦点になっています。

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