ロシア大統領府は17日、プーチン大統領が18、19日の日程で北朝鮮を訪問すると発表した。タス通信が伝えた。北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記の招待を受けたもので、プーチン氏の北朝鮮訪問は2000年以来、24年ぶり。軍事や経済などの分野で、関係強化に向けた議論をするとみられる。

  • プーチン氏、ロケット技術提供を示唆 金正恩氏と軍事協力も議論か

 北朝鮮の朝鮮中央通信も17日、プーチン氏が18~19日に訪朝すると伝えた。

 ロシアはウクライナ侵攻後、北朝鮮との関係を急速に深めている。米欧の制裁で世界経済からの孤立が進む中、ロシアへの一定規模の軍事支援が可能な国は北朝鮮などに限られているからだ。

 一方、北朝鮮も見返りに、ロシアから軍事偵察衛星の打ち上げ技術やエネルギー、食料の供給などを期待する。衛星を打ち上げるロケットの技術は弾道ミサイルの技術と共通しており、日米韓などはロシアとの軍事協力の進展に警戒と批判を強めている。

 金氏は昨年9月、ロシア極東の宇宙基地を訪問してプーチン氏と会談。プーチン氏を北朝鮮に招待していた。

 昨年の首脳会談で両氏は、安全保障面で協力を強める日米韓の圧力に対抗して、軍事面を含めた協力拡大を進める考えで一致。ウクライナ侵攻を続けるロシアに北朝鮮が砲弾などを提供し、ロシアは北朝鮮による軍事偵察衛星の打ち上げなどに協力したとみられている。

 昨年10月にはロシアのラブロフ外相が訪朝し、金氏と会談した。金氏とラブロフ氏は「政治的、戦略的な信頼関係に基づき、あらゆる面で二国間の連携を計画的に拡大していく」ことで合意していた。北朝鮮の後、ベトナムも訪問する予定だ。

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