ガザでは子どもにも甚大な被害が及んでいる(3日、ガザ南部)=ロイター

【ジュネーブ=共同】国連人権理事会の調査委員会は12日、パレスチナ自治区ガザ情勢を巡り、イスラエルとイスラム組織ハマスの双方が「戦争犯罪」を犯したとする報告書を人権理に提出した。

国連安全保障理事会に対し、イスラエル政府に即時停戦を求めるよう勧告した。ハマス側には人質の即時解放を求めた。

昨年10月の戦闘開始以来、国連による初の綿密な調査報告。ピレイ委員長(南アフリカ)は「暴力の連鎖を止める唯一の方法は国際法の厳格な順守だけだ」と指摘した。

報告書は、ハマスのメンバーらが昨年10月、イスラエル南部で意図的に市民らを殺害したと強調。「女性の遺体を戦利品のように公の場で誇示した」と非難した。

一方、イスラエルもガザで飢餓を戦争の手段に用い、子どもに甚大な被害を与えており「戦争犯罪だ」と断言した。

調査委は2〜3月、トルコやエジプトで被害者や目撃者から情報収集した。イスラエルは調査への協力を拒んだ。

調査委は2021年5月にイスラエルとハマスの間で起きた戦闘を機に設置。人権理は今年3月、調査委に昨年10月以降の人権状況を報告するよう求めていた。

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