イラン内務省は9日、28日に投開票される大統領選で立候補が認められた候補者6人の顔ぶれを発表した。このうち有力とされるのは、いずれも保守派のガリバフ国会議長とジャリリ元最高安全保障委員会事務局長。ラリジャニ元国会議長ら、米欧に柔軟な立場とされる有力政治家は事前審査で失格となった。

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 ヘリコプターの墜落で死亡したライシ大統領は最高指導者ハメネイ師の指導の下、反米保守強硬路線を敷いてきた。2人の有力候補が保守派のみに絞られたことで、新大統領が現政権の路線を大きく変更する可能性は低くなったといえる。

 ほかに立候補を認められたのは、保守強硬派のザカニ・テヘラン市長▽改革派のペゼシュキアン元保健相▽保守派でイスラム法学者のプルモハマディ元司法相▽保守強硬派で、戦没者家族や退役軍人を支援する有力財団のガジザデハシェミ総裁。

 3日に締め切られた立候補の希望者登録では、閣僚や国会議員ら80人が登録。ハメネイ師の影響下にある機関「護憲評議会」が現体制への忠誠などの観点から、立候補を認めるかどうかの事前審査を続けていた。(佐藤達弥)

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