目次

  • 米仏首脳会談 欧米が結束しウクライナを支え続ける重要性強調

  • ウクライナ 夏以降に電力不足が深刻化か

ロシア ウクライナに軍事侵攻(6月8日の動き)

ウクライナ情勢 戦況の解説記事はこちら

米仏首脳会談 欧米が結束しウクライナを支え続ける重要性強調

フランスのマクロン大統領は8日、前日のウクライナのゼレンスキー大統領との会談に続き、アメリカのバイデン大統領とパリで会談しました。

会談のあとの共同記者発表で、マクロン大統領は、ロシアの軍事侵攻が続くウクライナへのアメリカなどからの支援について「ヨーロッパの安全保障と安定がかかっている」と述べ、ヨーロッパ各国がアメリカと結束して対応を続ける重要性を強調しました。

そのうえで、マクロン大統領はウクライナに供与した兵器でロシア領内を攻撃することの許可や、ウクライナ軍への訓練の実施などに言及し、「ここ数か月、私たちはいくつかの重要な決断を共同で行ってきた」と述べ、今月13日からイタリアで始まるG7=主要7か国の首脳会議などでも、支援に向けた議論が進むことに期待を示しました。

これに対し、アメリカのバイデン大統領は「ロシアをウクライナで止めなければ、ヨーロッパ全体が脅威にさらされる」と述べ、フランスをはじめとする同盟国とともに、ウクライナを支える姿勢を強調しました。

ウクライナ 夏以降に電力不足が深刻化か

ロシア軍のミサイルなどによるエネルギー関連施設への攻撃で、ウクライナで稼働する火力発電所が3割にも満たないことが明らかにされ、夏以降、電力不足が深刻化すると伝えられています。

ウクライナでは、ロシア軍のミサイルや無人機によるエネルギー関連施設への攻撃が続いていて、シュミハリ首相は7日、地元メディアに対し、正常に稼働する火力発電所は27%と、3割にも満たないことを明らかにしました。

国営の電力会社「ウクルエネルゴ」のCEOも「発電所などの被害規模は去年を上回っている」と述べ、メディアは、夏以降、電力不足が深刻化すると伝えています。

“ゼレンスキー大統領 支持率59%”ウクライナの調査会社

ウクライナの調査会社「キーウ国際社会学研究所」は先月実施した調査でゼレンスキー大統領の支持率が59%だったと7日、発表しました。ウクライナ侵攻直後のおととし5月の支持率は90%だったとしています。

調査会社は「依然として多数の国民が信頼しているが低下傾向が続いている」として動員をめぐる不公平感や汚職対策が進まないことなどが要因となっていると分析しています。

ゼレンスキー大統領の支持率が低下する中、ロシアのプーチン大統領は、7日に行った演説でもゼレンスキー氏が3月に予定された大統領選挙の実施を見送り、正当性が失われたとする主張を展開しました。

プーチン政権は、ゼレンスキー大統領の信頼性を損なわせ、最終的には政権交代に追い込んでいくこともにらみながら情報戦を仕掛けてくるとみられます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。