ASMLの時価総額は欧州2位に

【ロンドン=大西康平】6日の欧州株式市場で、オランダ半導体製造装置大手のASMLホールディングの時価総額が欧州2位となった。生成AI(人工知能)の開発や処理向け半導体の需要拡大期待で株価が上昇している。

QUICK・ファクトセットとLSEGによると、6日までにASMLの時価総額は一時3770億ユーロ(約64兆円)を超えて、高級ブランド世界最大手の仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンの約3760億ユーロを上回った。

ASMLの時価総額は2023年末の2681億ユーロから4割伸びた。ASMLは半導体製造装置の中でも、最先端半導体の量産に必要となる極端紫外線(EUV)露光装置に強みを持つ。主要顧客である台湾積体電路製造(TSMC)や米インテルが年内に製品を受け取る見通しとの見方が伝わったことが後押しした。

LVMHの時価総額は4%増にとどまった。中国などのアジア市場の落ち込みによる減収が懸念される。欧州の時価総額首位は、デンマーク製薬大手ノボノルディスク(4364億ユーロ)だ。ダイエット目的で需要が広がる肥満症薬「ウゴービ」の販売が伸びる。

世界でも5日に米エヌビディアの時価総額が3兆ドルを突破し、米アップルを抜いて2位になるなど半導体関連銘柄の上昇が広がっている。

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