イランからのミサイルや無人機による攻撃に対する報復を巡り、16日に開かれるとみられていたイスラエル戦時内閣の閣議が、翌17日へと延期された。イスラエルの有力紙ハアレツなどが報じた。理由は明らかにされていない。情勢悪化を懸念する欧州各国からはイスラエルに自制を求める声があがっている。
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イスラエルメディアによると、15日に開かれた閣議では、イランに報復攻撃する方向で一致していた。ただ、対象や時期については検討中とされ、16日に行われるはずだった閣議の内容が注目されていた。
イスラエルの安全保障上の後ろ盾となっている米国は、報復攻撃に加わらない意向を表明している。
英国のスナク首相は16日午後、イスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談。英首相官邸によると、スナク氏は「これ以上のエスカレーション(緊張の高まり)はどの国にとっても利益にならず、中東の不安定を深めるだけだ」と自制を求めた。
AP通信によると、イタリアのクロセット国防相も同日、イスラエルのガラント国防相との電話協議を行った。クロセット氏はイランの攻撃について「レッドラインを越えたのは懸念すべきことだ」とイスラエルの立場に理解を示しつつ、「暴力の連鎖を回避するため今こそ成熟し、国際法のルールに従って行動することが必要だ」と訴えた。
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