【ニューヨーク=弓真名】米ユナイテッド航空が16日発表した2024年1〜3月期決算は、最終損益が1億2400万ドル(約192億円)の赤字(前年同期も1億9400万ドルの赤字)となった。1月に起きたボーイング機の事故の影響で約2億ドルの損失を被り、採算が悪化した。24年に予定する航空機の納入数も引き下げた。
国内・国外ともに旅行需要が堅調だったことをうけ、売上高は前年同期比10%増の125億3900万ドルだった。国内の売上高は7%増えた。国際線ではアジアなどの太平洋路線が44%増、欧州路線が12%増だった。情勢が悪化している中東地域を含む路線は唯一、23%減と落ち込んだ。
ボーイング製の小型機の運航停止の影響をうけ、採算が悪化した。1月初旬、アラスカ航空が運航していた小型機「737MAX9」のドアパネルが飛行中に吹き飛ぶ事故があり、米連邦航空局(FAA)が同型機の運航を一時停止した。機体の整備費用など一時停止に関連するコストがかさんだ。ユナイテッドは「事故による影響がなければ、最終損益は黒字になる見通しだった」としている。
米メディアによると、ユナイテッドは24年内に納入する予定だった航空機数を従来の88機から66機に引き下げた。スコット・カービー最高経営責任者(CEO)は声明で「メーカーの供給能力を加味して計画を調整した」とコメントした。
同社は24年12月期通期の業績見通しを据え置いた。株式希薄化後の1株利益は9〜11ドルになると予想している。
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