アメリカのバイデン大統領は31日、イスラエルがハマスに対し、6週間の戦闘休止と人質の解放を含む3段階からなる新たな提案を行ったと明らかにし、国連のグテーレス事務総長やEU=ヨーロッパ連合のボレル上級代表などが提案を支持する考えを示しています。

こうした中、イスラエルのネタニヤフ首相は1日の声明で「戦争を終わらせる条件は、ハマスの軍事力と統治能力の壊滅、それに人質全員の解放であることに変わりはない。これらの条件が満たされる前にイスラエルが恒久的な停戦に合意することはありえない」と強調しました。

バイデン大統領が明らかにした提案では、第2段階で恒久的な停戦を実現するとされていますが、ネタニヤフ首相は依然として強硬な立場を崩しておらず、今後、ハマスが参加して交渉が再開されるのかが焦点です。

一方、エジプトのメディアは1日、イスラエル軍が先月6日にガザ地区南部ラファでの地上作戦を始めて以降、閉鎖されている、エジプトとの境界にあるラファ検問所の再開に向けて、エジプトとイスラエル、そしてアメリカが2日にも協議を行うと伝えました。

人道支援物資の搬入で重要な役割を果たしていたラファ検問所が閉鎖されたことで、現地では食料不足が深刻化していて、人道状況の改善につなげることができるか、協議の行方が注目されます。

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