▼米住宅市場 第2次世界大戦後に全米で高速道路が整備されると、郊外にある庭付きの戸建て住宅を購入することが「アメリカンドリーム」の象徴になった。米国では持ち家の9割が戸建てで、マンションは1割未満にとどまる。

米商務省のデータによると、米新築住宅(戸建て)の販売価格は直近の中央値で43万ドル(約6800万円)程度で、2010年代初めと比べると約2倍になっている。米連邦準備理事会(FRB)の利上げで30年固定の住宅ローン金利は7%に達しており、若い世代の米国民にとって戸建て住宅を所有するのは高根の花になりつつある。

足元では住宅市場の過熱に一服感も出ている。4月の新築住宅の販売件数(戸建て、季節調整済み)は前月比4.7%減り、販売価格(中央値)も同1.4%下がった。住宅建築の際には関係設備や家電製品なども購入することになるため、経済的な裾野も広い。このため、住宅着工件数などは経済動向を占う重要な指標にもなっている。

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