ウクライナの学校は毎年9月に新年度が始まり、翌年のこの時期に修了式が行われます。

31日に修了式が行われたキーウの学校には、日本の小学生から高校生にあたる児童や生徒が通っていて、この日は、子どもたちや教師、保護者が校庭に集まり、軍事侵攻で亡くなった人々に黙とうをささげたあと、教師たちが終業のベルを鳴らして、1年間の学校生活を締めくくりました。

そして、ことし卒業する生徒たちおよそ50人が現地で恒例となっている、ダンスに臨み、白黒の衣装に身を包んで息の合った踊りを披露しました。

卒業する男子生徒は「国は難しい状況だが、前に進むしかないと思ってきょうは楽しんだ。大学で国際関係を学び、復興に向けた交渉を手がける外交官になりたい」と話していました。

ウクライナでは侵攻が長期化する中、子どもたちが地下のシェルターなどで過ごす時間が長くなり、精神状態への影響が課題となっています。

この学校では地下室に机やいすを設置してシェルターとして使い、防空警報が出ている間は避難して授業を続けるとともに、子どもたちのケアにもあたってきたということです。

プシカリョワ校長は「今後、環境をよりよくするため、シェルターの改修を進めたい。早く防空警報のことを忘れ、落ち着いて授業ができるようになってほしい」と話していました。

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