ロシアの全面侵攻を受けるウクライナに対し、ベルギーは2028年までに、F16戦闘機を30機供与する。両国が28日に締結した安全保障に関する二国間協定の中に盛り込まれた。

  • ウクライナはなぜF16を求めたのか?

 ウクライナのゼレンスキー大統領はこの日、ベルギーを訪問し、ドゥクロー首相と会談。ウクライナ大統領府によると、ベルギーの今年の軍事支援は10億ユーロ(約1700億円)規模になり、ドゥクロー氏は第1陣となる複数機のF16を「今年中に」引き渡すと改めて述べたという。

 公表された協定では、F16供与の目的について「ウクライナの防衛能力を強化し、領空と領土を守るため」と記されている。ニュースサイト「ポリティコ」によると、ドゥクロー氏は28日の会見でも「ウクライナ軍が、ウクライナ領内で使用するためのものだ」と強調したという。

 ウクライナへのF16の供与数について、これまでに各国で報じられているのは、オランダ24機▽ノルウェー22機▽デンマーク19機。ウクライナ人操縦士たちは、米国やルーマニアなどで訓練を受けているとされる。(ロンドン=藤原学思)

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