【ヒューストン=花房良祐】航空機大手の米ボーイングは15日、中型機「787」の製造品質に不備があるとの内部通報を受け、メディア向け説明会を開いた。同社幹部は「製品に自信がある」と話し、告発された内容について否定した。
「787」を巡っては、生産を急ぐために作業手順が短縮されたなどとする内部通報があり、米連邦航空局(FAA)が調査に乗り出したことが9日、明らかになった。機体を組み立てる際、従業員が胴体パネルの上で跳びはねて部品装着の作業をしていたとの指摘もある。
ボーイングの幹部は15日、「それは(製造)プロセスの一部ではない。もし従業員がパネルの上で跳びはねているのを目撃したら通報されたと思う」と述べた。過去に出荷された「787」の部品強度に問題がないことも明らかにした。
内部告発をした同社のエンジニアは17日に議会公聴会で証言する予定だ。ボーイングは証言に先立ち、反論した格好だ。
「787」を巡っては、胴体接合部にわずかな隙間があることが見つかった。1年以上にわたり納入を停止し、2022年から新たな製造方法で納入を本格再開している。
- 【関連記事】ボーイング「787」、製造品質に不備か 内部通報で調査
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。