ロシアの空爆で破壊された商業施設(ウクライナ東部ハリコフ)=ロイター

【キーウ=共同】ウクライナ東部ハリコフ市で25日、大型商業施設がロシア軍の攻撃を受け、ハリコフ州知事などによると、26日までに14人の死亡が確認された。40人以上が負傷し、10人以上が行方不明になっている。数時間後に同市中心部の住宅などにも攻撃があり、25人が負傷した。クリメンコ内相は「ロシアは、週末のただ中に民間施設を意図的に攻撃した」と非難した。

ロシア軍は今月、国境を越えてハリコフ州北部に部隊を投入し、ウクライナ側との戦闘が続いている。国境から約30キロ離れたウクライナ第2の都市、ハリコフ市に対する攻撃も拡大し、民間人の被害が相次いでいる。

国連でウクライナを担当するブラウン人道調整官は声明で「普通の暮らしを送ろうとしている人々の命が奪われた。断じて許されない。ロシア軍は民間人攻撃を停止しなければならない」と強調した。

ゼレンスキー大統領によると、大型商業施設には攻撃時、200人以上がいたとみられる。滑空爆弾2発が使われ、大規模な火災が発生して黒煙が上がった。

ゼレンスキー氏は26日の声明で、自らが提唱する「平和の公式」を協議する6月の「世界平和サミット」に関し、バイデン米大統領や中国の習近平国家主席に参加するよう求めた。米ブルームバーグ通信は24日、バイデン氏が同サミットを欠席する可能性が高いと報じた。

ロシアのプーチン大統領は25日、モスクワ郊外で軍需企業トップらと会談し、侵攻開始後の2年間でロシアの弾薬生産が14倍、ミサイルと砲弾の生産が22倍、無人機生産が4倍に増えたと明らかにした。

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