韓国出身で日本の紅白歌合戦にも出場した歌手キム・ヨンジャさんの歌について、北朝鮮当局がこのほど、市民が聴いたり歌ったりするのを禁止する指示を出した。キムさんの歌は北朝鮮で人気があり、困惑する空気が市民の間で広がっているという。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が23日、伝えた。
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キムさんは2001年と02年、金正恩(キムジョンウン)総書記の父、金正日(キムジョンイル)総書記と面会した。その際、日本でもヒットした「イムジン河」や「釜山港へ帰れ」などを歌った。RFAによれば、北朝鮮北部・咸鏡北道の住民は「歌手の名前まで出して歌を禁じるのは初めて」と語ったという。
北朝鮮は外国からの文化や情報の流入に警戒を強めており、20年には、欧米や韓国などのドラマや音楽の視聴などを禁じる「反動思想文化排撃法」を制定。さらに昨年末以降、長年掲げてきた南北の平和統一政策を放棄し、韓国を敵視する姿勢を鮮明にしている。(牧野愛博)
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