パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍の攻撃がジェノサイド(集団殺害)にあたるかなどが争われている国際司法裁判所(ICJ)の訴訟について考える講演会が6月2日午後2時半から、慶応義塾大学三田キャンパス(東京都港区)である。オンライン配信もある。無料。

 昨年10月にパレスチナ武装勢力の奇襲攻撃から始まった戦闘では、イスラエル軍の激しい攻撃により、ガザ地区の民間人に多数の死傷者が出ている。これをうけ、南アフリカが昨年末にイスラエルをICJに提訴。ICJはこれまでに、ジェノサイドを防ぐための「全ての手段」をとることなどを命じる暫定措置命令を2度出した。一方、イスラエルは「ジェノサイドではない」として南アの請求を棄却するよう求めている。

 講演会では、ジェノサイド問題の専門家でNGO「難民を助ける会」会長の長(おさ)有紀枝・立教大学大学院教授が、この戦闘や南アによるイスラエル提訴の意味、ICJの判断などについて話す。主催するパレスチナ学生基金の錦田愛子・慶応大学教授は「ICJ提訴は理解が難しい問題だが、国際的な人権規範の順守という点において、非常に重要な動き。多くの方に聞いてもらいたい」という。

 申し込み・問い合わせは基金HP(http://palestinescholarship.org/seminar.html)から。

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