サービス業を中心に、米企業活動は5月に拡大した=ロイター

【ニューヨーク=佐藤璃子】米S&Pグローバルが23日発表した5月の米国購買担当者景気指数(PMI、速報値)は総合が54.4と前月比3.1ポイント上昇し、2022年4月以来、2年1カ月ぶりの高水準となった。サービス業の活動拡大が総合指数の上昇をけん引した。

調査期間は5月10〜22日。サービス業の指数は前月比3.5ポイント上昇して54.8で、1年ぶりの高水準を記録した。ダウ・ジョーンズによる市場予想(51.5)も上回った。新規ビジネスの増加や雇用減少の鈍化などが景況感の回復につながった。

製造業は50.9と前月比0.9ポイント上昇し、2カ月ぶりの高水準となった。市場予想(50.0)を上回った。工場生産が4カ月連続で増加し、生産に対する見通しも回復した。事業見通しの改善に支えられ、雇用が拡大した。

S&Pグローバルのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は、4〜6月期も米経済は成長し続けるということが示されたと指摘した上で、「依然としてインフレと金利に対する先行き不透明感が拭えないなか、地政学的緊張や大統領選への懸念もあいまって企業は慎重な姿勢を崩していない」と解説した。

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