韓国で修学旅行中の高校生ら約300人が死亡・行方不明となった旅客船セウォル号の沈没事故から16日で10年を迎えるのを前に、遺族らが15日、ソウルで外国メディア向けの記者会見を開き、「完全な真相究明こそが次の惨事を防ぐことにつながる」と訴えた。
遺族らでつくる団体「家族協議会」の代表、金鐘基(キムジョンギ)さん(58)は三女の秀真(スジン)さん(当時17)を亡くした。「地獄のような惨事を経験した。10年で体を壊し、精神的にも疲弊したが、私たちが感じた痛みが再び繰り返されないようにと闘ってきた」と振り返った。
事故をめぐっては無理な増築や過積載など複数の原因が指摘されている。遺族らはさらなる原因の究明のほか、当時の政府の資料の公開や、政府関係者の処罰などを求めている。(ソウル=太田成美)
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