米ターゲットの2024年2〜4月期決算は減収減益となった=ロイター

【ニューヨーク=弓真名】米小売り大手のターゲットが22日発表した2024年2〜4月期決算は、純利益が前年同期比1%減の9億4200万ドル(約1470億円)だった。売上高も3%減の245億3100万ドルで減収減益となった。値下げ販売で顧客獲得を目指したが、客足が伸びなかったため採算が悪化した。

既存店の売上高は4%減り、4四半期連続の減収となった。化粧品部門は好調だったが、家電など生活必需品以外の商品の売れ行きが振るわなかった。採算面では、売上原価を5%減らしたが、値引き販売による利益率の低下をカバーしきれなかった。

ブライアン・コーネル最高経営責任者(CEO)は22日の決算説明会で「物価高の負担が積み重なり、必需品以外の商品の売れ行きが鈍い」とコメントした。インフレによる打撃で、新型コロナウイルス禍のもとで米国の家計に蓄えられた余剰貯蓄は底をついたとの見方が強く、節約志向を強める消費者が多い。

ターゲットは売上高の減少を食い止めるため、値引き販売で購買意欲を刺激する戦略を取っている。同社は20日、食品や日用品などの1500品目を値下げしたと発表した。今後もさらに値引きを進め、合わせて約5000品目を値下げする。

ターゲットは25年1月期通期の業績見通しを据え置いた。通期の既存店売上高は前期比で横ばいから2%増になると見通している。

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