「レミントン」は米国の銃器・弾薬の老舗ブランドだ=ロイター

【ヒューストン=花房良祐】米国政府がチェコ企業による銃器・弾薬ブランド「レミントン」の買収案を審査している。チェコ企業は中国とロシアに近いと批判されており、バイデン政権は安全保障への影響などを調べる。買収案に反対する共和党議員らは米国資本の銃器・弾薬メーカーを守る必要があると主張している。

日本製鉄によるUSスチール買収案も「安全保障」を理由に当局の審査が続いている。米国では外国企業による老舗企業の買収を疑問視する風潮が一部で強まっている。

レミントンは19世紀初めに源流を持つ米国最古の民間銃器メーカーで、18年に経営破綻した。その後「レミントン」のブランドは米ビスタ・アウトドアのもとで存続していた。

ビスタは2023年10月、約19億ドル(当時約2900億円)で「レミントン」ブランドを含む銃器・弾薬部門をチェコの軍用品メーカー「チェコスロバク・グループ(CSG)」に売却すると発表した。CSGはウクライナに弾薬を供給していることでも知られる。

トランプ前大統領に近い共和党議員らがこの買収案に反対を表明した。CSGが中国とロシアに近いと主張し、財務省に阻止するよう要請した。同省傘下の対米外国投資委員会(CFIUS)が審査している。

これとは別に米南部テキサス州を拠点とする投資会社もレミントンなどの買収案を提案し、CSGに対抗している。

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