【NQNニューヨーク=矢内純一】21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比66ドル22セント高の3万9872ドル99セント(速報値)で終えた。米連邦準備理事会(FRB)が年後半に利下げし、米景気がソフトランディング(軟着陸)するとの期待が株式相場を支えた。22日のエヌビディアの決算発表などを見極めたいとの雰囲気も強く、ダウ平均の上げ幅は限定的だった。

市場ではFRBが年内に利下げをするとの観測から、米国の景気や企業業績に楽観的な見方が広がっている。JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスといった前日に下げた銘柄の一部に買いが入った。IBMとユナイテッドヘルス・グループも上昇し、ダウ平均を支えた。

ダウ平均は下げる場面があった。米主要株価指数は5月に水準を切り上げていた。短期的な相場の過熱感を指摘する声もあり、持ち高調整や利益確定の売りが出やすかった。スリーエムやセールスフォース、インテルなどが下げた。

22日にはエヌビディアが2024年2〜4月期決算を発表するほか、FRBが4月30日〜5月1日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表する。内容を見極めたい市場参加者が多く、積極的に持ち高を傾ける動きは限られた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。前日比37.750ポイント高の1万6832.624(速報値)で終え、連日で最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は3日続伸し、15日に付けた最高値を更新した。

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