【ロンドン=共同】ロシアの侵攻を受けるウクライナ政府は20日、7月26日開幕のパリ五輪への参加を正式に決めたと発表した。ロシアに対する「勝利への意志」をスローガンに、ウクライナの強さを国際社会に示す契機にする。

ウクライナは、ロシアとベラルーシの選手排除を求め、認められなければボイコットも選択肢だとしていた。パリ大会開幕まで約2カ月と迫り、参加するかどうかの決定をこれ以上遅らせることはできないと判断した。

ウクライナ・オリンピック委員会と青年スポーツ省によると、約100人の選手が参加資格を取得済み。政府は「パリでウクライナ国旗が掲げられることで、ウクライナの存在や勝利のために戦っていると世界が再認識することになる」と強調した。

2022年2月の侵攻開始以降、450人以上の選手やコーチが死亡し、500以上のスポーツ施設が破壊された。多くの選手が家族や知人を亡くし、砲撃が続く中で五輪参加への準備を続けてきた。

国際オリンピック委員会(IOC)は昨年12月、ロシアとベラルーシの選手について個人資格の中立選手として参加を容認した。ウクライナは引き続き、IOCに決定を覆すよう求める方針。

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