ウクライナでは東部ハルキウ州の北部で国境を越えて侵入したロシア軍が攻勢を強め、相次いで集落を掌握したと主張しているほか、ウクライナ第2の都市、州都ハルキウに対しミサイルなどによる攻撃を続けています。

中国を訪問したプーチン大統領は17日、東北部のハルビンで行ったロシアメディアとの記者会見で、州都ハルキウの占領を考えているのかと質問されたのに対し「現時点でそのような計画はない」と述べました。

そのうえでウクライナ側が、国境付近にあるロシアの都市への砲撃を続け、死者が出ているとし「このような状況が続くのであれば、われわれは安全地帯を作らざるをえない」と述べ、ロシア側のねらいは国境付近に緩衝地帯を設けることだと主張しました。

また、16日行われた習近平国家主席との会談でウクライナ情勢について詳細にわたって協議したとしたうえで、習主席が今月、フランスなどヨーロッパを歴訪したことに言及し「習主席は私にヨーロッパ訪問中に議論された要点や、中国の平和への取り組みに対する姿勢を説明した。中国は問題の解決に誠実に努力している」と述べ、中国側の姿勢を評価しました。

さらにウクライナでことし3月に予定されていた大統領選挙が、軍事侵攻を受けて出された戒厳令などで実施されなかったことを踏まえ、ゼレンスキー大統領を正当な大統領とみなすのかと質問されたのに対し「何らかの文書に署名する場合、正当な権力者と署名するのが重要になってくる」と述べました。

今後、プーチン大統領はゼレンスキー大統領の任期が今月20日に終わるとして、正当性に問題があると主張していくものとみられます。

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