今月7日から通算5期目に入ったロシアのプーチン大統領は、最初の外国訪問先として16日から2日間、中国を公式訪問していて、16日、首都・北京で習近平国家主席との首脳会談を行いました。

会談後、両首脳は新時代の包括的な戦略パートナーシップを深めるとする共同声明に署名しました。

会談後の共同記者発表で習主席は、去年の両国の貿易額が過去最高の2400億ドルをこえたことに触れ「中国とロシアがたえず互いに利益となる協力を深めてきたことを示している」と述べ良好な経済関係を強調しました。

ウクライナ情勢をめぐっては「政治的解決が正しい方向だという認識で一致した」としたうえで「バランスのとれた効果的で持続可能な新しい安全保障の仕組みを構築することが中国側の一貫した立場だ」と述べました。

これに対しプーチン大統領は、貿易が急拡大していることに触れたうえで「隣国どうしの関係をどう築くべきかの見本のようなものだ」と述べ、両国の関係が一層強まっているとアピールしました。

プーチン大統領は会談の冒頭でも「私たちは多極的な現実を反映した正義と民主的な世界の原則のために立ち上がる」と述べ、欧米主導ではない国際秩序の形成に向けて中国との連携を一層強化する考えを示しました。

プーチン大統領は、ウクライナ情勢について習主席に説明すると明らかにしていて両首脳は、このあとも場所を移して会談を続け、ウクライナ情勢などをめぐり議論を深めるとみられます。

コンサートや非公式な会談も 行事続く

ロシア大統領府によりますと、16日は首脳会談が終わったあとは国交樹立75周年を祝う記念のコンサートが行われるということです。

また、両首脳は、一緒に散策したりお茶を飲んだりして交流を深めたあと、夕食をとりながら非公式な会談にも臨むことになっています。

プーチン大統領は、16日朝早く北京に到着したあと、最初の会談が日本時間の正午すぎから行われ、その後も共同記者発表が続くなど、さまざまな行事に臨んでいます。

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