パレスチナ自治区ガザの人道危機をめぐり、イスラエルとエジプトの外相が互いに非難し合っている。

 イスラエル軍は、エジプトとの境界に接するガザ最南端ラファでの軍事作戦を進め、7日には人道支援物資の主な搬入口となってきたラファ検問所のガザ側を占拠した。エジプトメディアによると、エジプト政府はこうした軍事行動を受け入れられないとして、イスラエル側との調整を拒んでいるという。

 イスラエルのカッツ外相は14日、X(旧ツイッター)への投稿で、「ガザに支援物資を入れるため、ラファ検問所を再び開くようにエジプトを説得する必要性について英国やドイツの外相と話した」と投稿。さらに、「世界は人道危機の責任をイスラエルに押しつけているが、ガザの人道危機を防ぐカギは今、エジプトの手中にある」と続けた。

 これに対し、エジプトのシュクリ外相は14日、「事実をねじ曲げる政策を断固拒否する。ガザの人道危機の責任はイスラエルにある」と反論する声明を発表した。ラファ検問所から救援物資を運び込めない原因について、シュクリ氏は「イスラエルが検問所のガザ側を占拠し、その付近で軍事作戦を展開しているため、救援スタッフやトラック運転手が危険にさらされている」と説明した。

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