アメリカのバイデン政権は、14日、中国製のEV=電気自動車への関税を現在の25%から4倍の100%にするほか、電気自動車用のリチウムイオン電池や半導体などへの関税を引き上げると発表しました。

これについて、バイデン大統領は14日、ホワイトハウスで演説し中国政府の補助を受けて過剰生産され、価格が抑えられた製品が他国の企業を廃業に追い込んできたと批判した上で「われわれの労働者が不公正な貿易で妨げられないようにする」と述べて、関税の引き上げの意義を強調しました。

その上でバイデン大統領は戦略的で対象を絞った対応だとして「中国とは衝突ではなく、公正な競争を望んでいる」と述べました。

バイデン大統領としては秋の大統領選挙を前にアメリカ国内の産業や雇用を守るためとして中国への強硬姿勢を示すねらいもあるとみられます。

一方、大統領選挙で返り咲きを目指すトランプ前大統領は今回の中国製品に対する関税の引き上げについて記者団に対し「もっと前にやるべきだった。ほかの自動車や多くの製品にもやらなければならない」と述べてバイデン政権の対応は不十分だと批判し、対象を拡大すべきだと主張しました。

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