【パリ=時事】スペインからの独立運動に揺れた北東部カタルーニャ自治州で12日、州議会(定数135)選挙の投票が行われた。開票はほぼ終了し、独立に反対する中央政府のサンチェス首相率いる社会労働党系の「カタルーニャ社会党」が40議席余りを獲得、勝利を決めた。独立派各党の合計議席は約60と、過半数を割り込んだ。
単独で過半数を制した政党はなく、社会党を軸に次期州政権の枠組みを巡る協議が始まる。2017年に違法な独立運動を主導して罪に問われ、国外逃亡中に出馬したプチデモン氏(61)は、悲願の州首相返り咲きへの道が険しくなった。
カタルーニャ州は17年に住民投票を強行し、州議会が一方的に独立を宣言。中央政府は州の自治権停止で応じ、深刻な政治危機に発展した。
サンチェス氏は18年の就任以来、カタルーニャ州との関係修復に尽力。独立派に恩赦を認める法案は今月末にも議会で可決・成立する見通しで、一連の懐柔策が独立派政党の勢いをそぎ、社会党に支持拡大をもたらした。半面、恩赦を批判する野党国民党も州議会選で議席を大幅に増やした。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。