「これという予定もないけど,ずっと家にいるのもなあ……」なんて人たちにオススメしたいのが,恐竜と触れ合える島でのレジャー体験だ。
皆様を恐竜の島へとご案内してくれるのは,Studio Wildcardの「ARK: Survival Ascended」(PC / PS5 / Xbox Series X|S)。サバイバルゲームの金字塔「ARK: Survival Evolved」をUnreal Engine 5ベースで再構築したゲームで,4月18日にはスパイク・チュンソフトからPS5向けパッケージ版が発売されたばかりのオープンワールド恐竜サバイバルアクションだ。
当社がオススメするプランは“まったり,ゆったり,恐竜探しツアー”でございます
さて,かつてプレイしていた人やゲームの評判を聞いたことがある人は,「いやいや,ARKってめちゃ過酷なサバイバルゲームでしょ?」と思うだろう。それはそのとおりであり,なにも間違いではない。
だがしかし,ゲームの設定次第では,ちょっとしたキャンプ気分で,気軽にまったりゆったりと島の生活を楽しむことも可能なのだ。
それを説明して,グランピング的に優雅な恐竜島生活を体験してみては? と提案するのが当社……ではなくて本稿の狙いである。
この木漏れ日のキレイさたるやっ。どうです? こんな世界で優雅にキャンプ体験なぞいかがでしょう |
原生的な風景を残す水辺。恐竜たちと仲良くなって,一緒に自然を満喫しよう……ということをこれから紹介していきます |
ARKの特徴のひとつが,プレイヤー自身がかなり細かいところまでゲームの設定をいじれること。一度の行動で手に入るアイテムの数や経験値の取得量,自身が恐竜に対して与えるダメージなどをスライダーで調整することで,単純な難度設定だけではない,プレイスタイルに合わせた微調整ができるのだ。
「……だからって本当にそんなラクになる?」と思うかもしれないが,そのあたりは筆者自身が実践しての紹介である。
というのも筆者,オリジナル版のARKをけっこうそれなりにプレイしていたので,「今回は過酷なサバイバルよりゆったり設定で恐竜ハントにいそしもう」という魂胆でいろいろ設定を試していたのだ。
そして……シンプルな感想を先に書いてしまうと,まったり,ゆったりなARKもこれまためちゃくちゃに楽しかったのである。
水分や食料の消費速度,スタミナ減少を抑え,攻撃力や素材の採取効率を高めると,なんということでしょう。サバイバルからキャンプくらいの感覚に。
もちろんキャンプというもの自体は決して気軽なものではなく,恐竜の島の恐竜たちはしっかり(?)こちらを襲ってくるので気は抜けない。だがしかし,空腹をあまり気にせず素材もサクサク集まるというだけでもけっこう変わるのだ。
「いや,でもヌルゲーになりすぎるのはちょっと……」という人は,水分と食料の消費速度をいじらないくらいに調節するのをオススメしたい。これだけでも随分とプレイにメリハリが出るはず。
これぞ,グランピング的な優雅さを感じられるARKの遊び方だ! っていっても,自分で素材を集める必要があるぶん,いろいろ周りが用意してくれる本来の意味とは違うけど,グランピング“的”な負担のなさがこのプレイスタイルにはある。
大きな利点として挙げられるのが,ARKにおける(恐らく多くの人にとっての)メイン要素“恐竜に乗る”がすごく気軽に楽しめることだろう。
ARKでは,恐竜を捕まえる(テイムする)ためにいろいろな道具が必要となる。
一時的に足止めするためのボーラ(投げ縄),気絶させるための麻酔薬,そして恐竜に騎乗するために必要なサドルなどをしっかり準備しなくてはならない。強くてカッコいい恐竜をテイムしたい! となると,その強くてカッコいい恐竜と対峙することにもなるわけで,つまりなかなかに危険が伴う。
なにより,それなりのプレイヤーレベルに達していなければならず,「せっかくお目当ての恐竜に会えたのに,レベル不足で乗りこなすためのアイテムが作れない……」なんてこともよくある話だ。
そういった苦労があってこそ,理想の恐竜に乗れたときの嬉しさはひとしおなのだが,初めてプレイする人や「今回はなるべく気楽にまったり楽しみたいな」という人にはちょっとキツイものがある。
それを解決してくれるのが経験値取得量の設定だ。こちらの数値をちょっと多めにしておくことで,プレイヤーのレベルがガンガン上がる。これによって序盤から麻酔薬などの便利なアイテムが作り放題となり,一気にテイムまでの作業が捗るのである。
ゲームの軸となる要素のひとつである建築面にもその恩恵はある。ARKではさまざまなアイテムを使って建築ができるのだが,壁や土台の作り方といった基礎を覚えるためにはプレイヤーレベルを上げる必要がある。
つまりこれも,経験値取得量を上げておくことでそのへんをサクッと進められ,比較的早い段階で自由に建物を作れるようになるわけだ。
川を上から見下ろせるガケの上に拠点を建てたいなーと思ったので |
建てちゃいました。1k20畳屋根なし恐竜付き物件になります。川からも家に上がれるスロープ付き |
設定時に採取量を増やし,プレイヤーレベル上昇時にステータス「重量」を高めに割り振っていけば,素材集めはラクチンだしそれを大量に持ち歩けるのでガシガシ建築を楽しめる。
キャンプはテントの張り方を覚えてこそ……だけれども,それが意外とハードルだったりもする。ARKの建築もそれと同じようなもので,まずは「自然の中を切り拓いて建築していく」という楽しさを知ってから,少しずつ難度を上げていくという遊びかたもアリではないだろうか。
オリジナル版のプレイヤーとして嬉しかったのが,グラフィックスの向上で暗さの表現も変わったからか夜の作業がしやすくなったところ。ガンマ値を変えることなく夜を過ごせそうだ |
といっても闇はしっかり闇。天候の悪い夜や雷雨の日はそれなりに真っ暗に。そんなときに火をおこして焚き火するのもまたいいものなのですよ |
今度はちょっと砂漠まで。「スコーチドアース」でぶらり旅
オリジナル版でも割としっかりARKを楽しんだ筆者だが,実は攻略したことのないマップがひとつだけあった。
それこそが「スコーチドアース」。いわゆる砂漠マップだ。
けっして挑戦しなかったわけではない。最初にプレイしたときに水を安定して確保する方法が分からず,心がくじけてしまったからである。「あっ,でも,友だちからラグナロクに誘われてるし」なんて言いわけがましくつぶやきつつ逃げ出して以来,ちゃんと向き合ってこなかったのだ。
でも,あれっ? 今まで紹介したグランピング的設定であれば……?
ということで,やってきましたスコーチドアース。降り立ってみて思ったのが,当たり前なんだけど景色がめちゃめちゃキレイ。砂の色とサボテンの緑との対比がキレイで,足元を見ると青い花が咲いているなど,緑生い茂るマップとはまた別の楽しさがある。
見てこのデカいサボテン。これだけでテンションが上がりません? |
水分問題はこのサボテンを食べることで解決するらしい。数年越しに知る事実 |
生きものたちもなんだか堅そうだったりトゲトゲだったりと,ほかのエリアとはまた違った生態系という感じで,新たなワクワクを提供してくれる。
いやあ,久々来てみてあらためて思ったけど,ARKってやっぱり楽しいなあ! とついついテンションもマックスに。砂漠の暑さもかつての挫折すらも忘れて,ついつい探索に向かう足が止まらない。
デカい昆虫であるジャグ・バグ。けっこうかっこいい顔してるじゃん |
アンキロサウルス,トゲトゲで好き。感性が小学生で止まっている気もする |
最もかわいい恐竜(筆者調べ)であるドエディクルス。ほかのマップでも見かけたことはあるが,砂漠にいるのがいちばん似合っている気がなんとなくする |
こちらはトビネズミ。テイムすると肩に乗せられて,天候の変化を予測してくれるんだとか |
……と,ここまで休みなしで「恐竜! 虫! キョウリュウ!」と騒ぎながら駆けずり回っていたところ,じわじわと体力が削れていたことに気付く。こりゃいかんとばかりに急造の藁小屋を設置。そんな小屋を建てたところで,今度は急に天候が荒れだした。
どうせならと,デカい骨の近くに。フィールド上のほかの生きものより明らかに巨大な骨があるのって“ファンタジーあるある”だけど,ロマンを感じてとても好きです |
それにしても急造すぎる気がする。ちゃんと日よけとして機能してくれているのだろうか……? |
風の唸る音が鳴り響き,ついには雷を伴う大嵐まで巻き起こり始めたではないか。筆者は台風のときにテンションがあがるタチなので,ついついボルテージが上がってしまう。
やっぱり知らないマップを探索するの,楽しいなあ……!
そんな状況も楽しめるのも,ゆったりまったりな設定のおかげでもある。
天気が収まるまでちょっと待つかと,クラフト画面を眺めながら過ごしていたところ,なにやら面白そうな,砂漠にピッタリのスキンがあるのを発見。気になったので,一式作って着てみることに。
こちらは有料追加コンテンツ「ARK: Bob's Tall Tales」に収録されている「フロンティア・ショーダウン」のアウトロースキン。背景のサボテンも相まって,「荒野のガンマン」的な雰囲気バリバリではないだろうか(銃持ってないけど)。
ほかにも「フロンティア・ショーダウン」には,宝の地図で宝箱を掘りあてたり,蒸気機関車を走らせたりもできるようだ。まだそこまで遊べていないのだけど,機関車の走る砂漠の都市……みたいなものも作れるのだろうか。スコーチドアースとの相性もよさそう。
コアなサバイバーも,まったりなお外遊びがしたい人も。すべてを許容してくれるのがARKというゲーム
「恐竜! 翼竜! ダイナソー! めくるめく古代生物と冒険のひととき!」みたいなARKの楽しみ方がしたい人に向けた遊びかたを提案してみたが,いかがだっただろうか。
なお4Gamerでは,楽しいマンガでARKのサバイバルの基本や楽しみ方を説明する短期連載「マンガでわかる『ARK: Survival Ascended』」が始まっている。レジャー気分からサバイバルへと移行するときの参考にしてほしい。
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[2024/04/26 12:00]- キーワード:
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いろいろな設定でプレイしてみて,「過酷なサバイバルをしてみたいぞ!」と思った人は,高難度や厳しめの設定にするのはもちろん,PvPサーバーに身を投じてみるといい。
その名のとおり対人戦も発生するサーバーなので,恐竜はもちろん隣人にも注意を払わなければいけないというシビアな体験が待っている。“ヒリつくような恐竜島でのサバイバルで生の実感を得る”という,ARKの本質であるゲームプレイに挑めるのだ。
ハードにサバイバルするのも,のんびり気分で探索をするのも,そのどちらも楽しく,そして奥が深い遊びがあるのがARKというゲームである。
グラフィックスを中心にさまざまな要素が大きく進化した「ARK: Survival Ascended」でも,そのあたりはしっかり生きている。さらに無料アップデートや有料コンテンツ「ARK: Bob's Tall Tales」でさらなる遊びを提案してくれるので,そう簡単に遊びつくすことはないだろう。
まったり? それとも過酷に? ゴールデンウィークもそのあとも,ARKの世界の冒険を目いっぱい楽しんでほしい。
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